🐈⬛第5話
子猫を保護して数週間、ミルクを与えながら毎日ドキドキが続いていると思います。
「そろそろ離乳食に切り替えかな?」
と思い始めた方に向けて、この記事では離乳食への移行方法をステップごとに解説します。
私も12年前に子猫を保護したとき、この離乳食の時期が一番ハラハラしました。
「ちゃんと食べてくれるかな」
「お腹を壊したらどうしよう」
と、毎回ご飯の時間が緊張の連続で。
同じ気持ちで不安を抱えている方に、少しでも参考になればうれしいです。
【準備】子猫用ウェットフード(パウチ・缶詰)
離乳食の最初のステップで使うのが、ウェットフード(パウチや缶詰タイプ)です。
水分が多くやわらかいので、歯が生えたての子猫にも食べやすいのが特徴です。
選ぶときのポイントは以下のとおりです。
• 「子猫用」または「キトン用」と表記されているものを選ぶ(成猫用より栄養バランスが子猫向けに調整されている)
• 原材料がシンプルなもの(チキンやツナなど、素材が分かりやすいもの)
• 着色料や添加物が少ないもの
においが強いフードのほうが食いつきがいい場合もあります。最初は少量を試して、食べてくれる種類を探してみてください。
(ロイカナウエット)
【準備】子猫用ドライフード(カリカリをふやかす用)

カリカリ(ドライフード)は、ステップが進んでから使います。
最初はそのまま与えるのではなく、
ぬるま湯や子猫用ミルクでふやかしてドロドロの状態にして与えます。
選ぶポイントはこちらです。
• 「子猫用」または「キトン用」の表記があるもの
• 粒が小さめで、ふやかしたときにつぶれやすいもの
• 総合栄養食の表記があるもの
(ロイカナドライ)
浅くて平らな食器(子猫の顔が埋もれないもの)
食器選びも、意外と大事なポイントです。
深い器を使うと、子猫の顔が中に埋まってしまい、うまく食べられないことがあります。
以下のような食器を選ぶと食べやすくなります。
• 縁が浅くて平らなもの(小皿やソーサーくらいの深さが理想)
• 滑りにくいもの(食べながら器が動いてしまうとストレスになる)
• 洗いやすい素材(陶器やステンレスなど)
100均の小皿でも十分です。衛生面から、毎回食後に洗うようにしましょう。
焦りは禁物!離乳食への正しいステップ(4週間かけて移行)
離乳食への切り替えは、約4週間かけてゆっくりと行います。
急に食事内容を変えると、お腹を壊す原因になります。
「早く切り替えなきゃ」と焦らなくて大丈夫です。
【ステップ1】
まずはドロドロのスープ状から(ミルクで引き伸ばす)
生後3〜4週間頃のスタート時は、
ウェットフードを子猫用ミルクか少量のぬるま湯で引き伸ばし、スープ状にして与えます。
固形物がほぼない、トロトロの状態が目安です。
与え方の手順はこちらです。
- ウェットフードを小さじ1〜2程度取り出す
- 子猫用ミルクまたはぬるま湯を少量加え、スプーンの背でよく混ぜる
- 指先や小さなスプーンで子猫の口元に近づけ、自分から舐めるのを待つ
私がはじめて差し出したときは、
子猫がおそるおそるスプーンに近づいてきて、ちょっとだけペロッと舐めてくれました。
その瞬間の安堵感は今でも覚えています。
逆に最初はまったく興味を示してくれず、
「食べないとどうなるの!?」と焦ったこともあります。
でも、ほとんどの子猫はそのうち興味を持ちます。まず
「においを嗅がせる」だけでも一歩前進です。

【ステップ2】徐々に固形に近いウェットフードへ
ドロドロのスープ状に慣れてきたら(目安は3〜5日ほど)、
少しずつ水分量を減らしてペースト状・ムース状に近づけていきます。
• 最初:ミルクや湯の割合を多め → 徐々に少なめへ
• ウェットフードそのものの食感に近い状態を目指す
• 1日2〜3回に分けて、少量ずつ与える
「前回より少しだけ固くした」
くらいの変化で十分です。
子猫がしっかり食べているなら、それで合格です。
【ステップ3】ドライフードをぬるま湯でふやかして与える
ウェットフードを食べることに慣れてきたら(生後5〜6週間頃を目安に)、
ドライフードをぬるま湯でふやかしたものを混ぜていきます。
手順はこちらです。
- ドライフードを小さじ1程度用意するぬるま湯(50〜60℃くらい)をひたひたに注ぎ、5〜10分ほど待つフォークやスプーンの背でつぶし、ウェットフードと混ぜて与える
- 最初はウェットフード多め・カリカリ少なめからスタートして、少しずつカリカリの比率を増やしていくのがコツです。
【ステップ4】生後2ヶ月を目安に、そのままのカリカリへ
生後2ヶ月頃になると、乳歯もある程度しっかり生えてきて、
ふやかさないドライフードを食べられるようになる子が増えてきます。
ただし「2ヶ月になったら即カリカリ」と切り替えるのではなく、
子猫の食べ方や体調を見ながら徐々に水分量を減らしていくことが大切です。
まだふやかしたほうがよく食べるなら、焦らずそのまま続けてください。
完全に乾いたドライフードに移行できたら、離乳食の卒業です。
離乳食期のよくあるトラブルと対処法
全然食べてくれないときの裏ワザ(ミルクを少し混ぜる・人肌に温める)
「フードを出しても、まったく興味を示してくれない」
というのは、よくあることです。
私も保護した子猫が最初の2日間ほぼ離乳食に見向きもせず、本当に焦りました。
そんなときに試してみてほしい対処法がいくつかあります。
においで誘う
• ウェットフードを指に少量つけて、子猫の鼻先にそっと近づける
• いきなり食器に顔を向けさせるのではなく、においを嗅がせることから始める
食べやすくする工夫
• 子猫用ミルクを少し混ぜて、なじみのある味に近づける
• 電子レンジで5〜10秒ほど温め、人肌程度(35℃前後)にする(熱くなりすぎないよう注意)
• フードの種類を変えてみる(フレーク状・ペースト状など、食感を変えるだけで食いつきが変わることがある)
• 環境を見直す。静かな場所で、落ち着いた状態のときに与える
• 食器の高さや深さを変えてみる(器を傾けてななめにする)

それでも2〜3日食べない場合や、体重が増えていない場合は、動物病院に相談してください。
うんちがゆるくなった(下痢)ときの見極め方
離乳食を始めて間もない時期に、うんちがゆるくなることがあります。
食事内容が急に変わったことで消化器官がびっくりしている状態で、
軽い軟便であれば様子を見ることもあります。
軽い軟便と判断できる目安
• 1〜2回だけゆるかった
• 食欲はある
• 元気に動いている
• おなかが張っていない
この場合は、フードの量を少し減らす・もう少し水分量の多いものに戻すなどの調整をしてみてください。
⚠️ ただし、以下の状態が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行ってください。
• 水のような下痢が続いている
• 嘔吐も一緒に起きている
• 元気がない・ぐったりしている
• 食欲がまったくない状態が続く
• うんちに血が混じっている
子猫は体が小さく、下痢による脱水が非常に速く進みます。
成猫なら
「少し様子を見よう」で済む状態でも、子猫では一晩で急変することがあります。
「大げさかな」と思っても、気になったら必ず動物病院や獣医師に相談してください。
当時の私は「ちょっとゆるいだけかな」と様子を見てしまいがちでしたが、
動物病院の先生に
「子猫のお腹のトラブルは早めに来てください」と言われてから、
迷ったらすぐ相談するようにしました。
かかりつけの病院があるなら、電話で症状を伝えるだけでも判断を助けてもらえます。
ぜひ遠慮なく活用してください。
まとめ & 次に準備すること
離乳食への移行は、焦らずゆっくり進めることが一番大切です。改めてステップをまとめます。
- スタートのサインを確認してから始める(乳歯・食べ物への興味)
- ドロドロのスープ状からスタートし、4週間かけて徐々に固形へ
- トラブルが起きたら早めに動物病院へ相談する
「食べてくれた!」と感じる瞬間が必ず来ます。
その日まで、一歩ずつ進めていきましょう。
ご飯が食べられるようになったら、次は安全に過ごせるお部屋の環境づくりが必要になります。
子猫が自分で動き回るようになると、思わぬ場所に入り込んだり、
落下事故が起きたりすることも。
離乳食は「食べてくれるか」より「食べやすいか」を先に考えてみてください。
食器の深さ、フードの温度、与える場所。小さな環境の見直しで、
突然食べてくれることがあります。
それでも困ったら動物病院へ。「こんなことで…」は禁物ですよ。
次の記事では、
保護子猫のためのケージの選び方と部屋の整え方について解説します。
👉 【第6話】保護子猫のケージ選び&安全な部屋づくり(近日公開)


