🐈⬛第13話
子猫の避妊・去勢手術を受けるべき最適な時期

生後6ヶ月前後(最初の発情期を迎える前)が理想的な理由
子猫の避妊・去勢手術は、一般的に生後6ヶ月前後が目安とされています。
これは、体の発達がある程度落ち着き、麻酔に耐えられる体力がついてくる時期であることと、
多くの猫が最初の発情期を迎えるのがちょうどこの頃だからです。
発情期が来てしまうと、オスはスプレー(マーキング)行動が始まったり、
メスは大きな声で夜泣きをするようになったりと、生活上の困りごとが一気に増えます。
できれば最初の発情期が来る前に手術を受けることで、これらの行動が定着するのを防ぐことができます。
ただし、一時保護の段階、つまり生後2ヶ月や3ヶ月という時期は、
残念ながらまだ手術を受けられる体の状態ではありません。
私が保護した子猫もちょうど生後2ヶ月ほどで、我が家にいる間は手術のタイミングではありませんでした。
このような場合は、里親さんを募集する際に
「生後6ヶ月を目安に手術をお願いしたい」という条件を明記しておくことが大切です。
口頭だけでなく、譲渡条件書などに書面で残しておくと、のちのちのトラブル防止になります。
知っておきたい手術のメリットとデメリット
メリット:スプレー行為の予防、病気リスクの激減、夜泣きの防止

避妊・去勢手術を受けることで、主に以下のようなメリットが期待できます。
スプレー行為(マーキング)の予防
オスの猫は発情期になると、壁などに強いにおいのおしっこをかけるスプレー行為をすることがあります。
手術を受けることでこの行動を大幅に抑制できます。
生殖器に関わる病気のリスクが下がる
メスの場合は子宮蓄膿症や乳腺腫瘍、
オスの場合は精巣腫瘍など、生殖器に関連した病気のリスクを下げる効果があるとされています。
夜泣きや問題行動が落ち着きやすい
発情期中の大きな鳴き声や、落ち着きのない行動が穏やかになるケースが多いです。
室内飼いの猫にとっても、生活のストレスを減らすことにつながります。
デメリット:全身麻酔のリスク、ホルモンバランスの変化による体重増加
手術にはもちろん、知っておくべきデメリットもあります。
全身麻酔のリスクがある
避妊・去勢手術は全身麻酔をかけて行います。
健康な猫であれば問題になることは少ないですが、
麻酔に対する反応は個体差があるため、リスクがゼロとは言えません。
術後に太りやすくなることがある
ホルモンバランスの変化により、手術後は代謝が落ちて体重が増えやすくなる傾向があります。
フードの量や種類を見直す必要が出てくることもあります。
⚠️ 注意
手術のリスクや具体的な内容、費用は動物病院によって異なります。
「うちの子は大丈夫かな」と少しでも不安に思ったことは、
必ずかかりつけの獣医師に事前に相談し、十分に説明を受けてから判断するようにしてください。
この記事はあくまで一般的な情報の紹介です。
ぶっちゃけいくらかかる?手術費用の相場と助成金

男の子(去勢手術)の費用相場:約15,000円〜25,000円
オスの去勢手術は、メスの避妊手術に比べて手術の工程がシンプルなため、
費用は比較的おさえられています。
全国的な相場は約15,000円〜25,000円ほどが目安です。
ただし、病院の立地や設備、術前の血液検査が含まれるかどうかで金額は変わります。
女の子(避妊手術)の費用相場:約25,000円〜40,000円
メスの避妊手術はお腹を開く開腹手術になるため、去勢手術よりも費用が高くなります。
相場は約25,000円〜40,000円ほど。
術後の入院が必要になる場合はさらに費用がかかることもあるため、事前に見積もりを確認しておくと安心です。
地域の「野良猫・保護猫用の助成金制度」がないか自治体に確認しよう
実は、野良猫や保護猫の不妊去勢手術に対して、自治体や動物愛護団体が助成金を出しているケースがあります。
「〇〇市 猫 不妊去勢 助成金」などで検索してみると、お住まいの地域の制度が見つかることがあります。
助成金の対象条件(地域猫に限るなど)や申請方法は自治体ごとに異なるため、
まずは市区町村の窓口や動物愛護センターに問い合わせてみましょう。
うまく活用できれば、自己負担をかなり減らせることもあります。
【体験談コラム】病院代は里親に請求すべき?私が「全額自己負担」を選んだ理由

正直なところ、保護主が里親さんに医療費の実費を請求することは、ルール上は認められています。
ワクチン代、診察代、検査代などの領収書を提示して、実費分をお願いすること自体は問題ありません。
ただ、私の場合は少し違う選択をしました。
保護した子猫には、しつこい猫風邪の治療で何度も通院が必要で、
ワクチン接種や血液検査も加えると、最終的に病院代やグッズ代で合計5万円ほどかかっていました。
猫の知識がゼロの状態で必死にかき集めたお金でしたので、
正直「全部自分持ちか……」という気持ちがなかったとは言えません。
それでも全額自己負担を選んだのには、ふたつ理由があります。
ひとつは、雑種の野良猫をわが子として迎えてくれる里親さんへの、感謝と誠意を示したかったから。
もうひとつは、お金のやり取りが原因で、子猫が肩身の狭い思いをしてほしくなかったから。
金額の交渉でこじれてしまったり、
「高い猫をもらってしまった」という気持ちが里親さんの中に残ってしまうのが怖かったのです。
ペット禁止の賃貸で時間的な制約もある中、
「医療費は保護主からのプレゼント」
というスタンスにしたことで、里親探しはとてもスムーズに進みました。
これが唯一の正解だとは思っていません。
費用の請求は保護主の権利ですし、
保護活動を続けていくためには無理に自己負担しなくていい場面もあります。
ただ、状況によってはこういう選択肢もある、ということを知っておいていただけたら、と思います。
💡 お金のやり取りは、必ず事前にルールを明確にしておくことが大切です。
口約束だけでなく、
「いくらを、いつ、どのような形で」
やり取りするかを文章で残しておくことが、トラブルを防ぐ最善策です。
まとめ & 次のステップ
この記事でお伝えしたことを整理すると、
- 避妊・去勢手術の時期は生後6ヶ月前後が目安。一時保護中で手術ができない場合は、里親さんに条件として伝えておく
- 手術にはメリットもデメリットもある。判断は必ず獣医師への相談を経て
- 費用は去勢が1.5〜2.5万円、避妊が2.5〜4万円が目安。自治体の助成金制度も調べてみる価値あり
- 医療費の請求は保護主の権利。ただし、状況によっては全額自己負担で里親探しをスムーズにするという選択肢もある
手術やお金についての心の準備が整ってきたら、いよいよ実践のステップです。
次の第14話では、
子猫の里親をすばやく見つけるためのSNS・ネットを活用した可愛い写真の撮り方と、
心に刺さる募集文の書き方についてお話しします。


