🐈⬛第9話
深夜、突然「ミャーミャー」と鳴き始めた子猫。
「隣に聞こえたらどうしよう」
「管理会社に連絡が入ったら…」と、心臓がバクバクした経験はありませんか。
ペット禁止物件での緊急保護は、近所への気遣いが何より重要です。
この記事では、夜泣きの原因と、今夜すぐ実践できる緊急対策を具体的にお伝えします。
なぜ鳴きやまないの?子猫が「夜泣き」をする3つの理由
対策を立てる前に、まず
「なぜ鳴いているのか」を把握しておきましょう。

原因が分かれば、的外れなケアをせずに済みます。
理由①:母猫や兄弟とはぐれて不安で寂しい(精神的理由)
子猫は本来、母猫や兄弟と体をくっつけ合って眠るものです。
それが突然、見知らぬ場所にひとりで置かれたわけですから、不安を感じるのは当然のことです。
この状態の子猫は「助けを呼ぶ」ために大声で鳴きます。
音の大きさも、昼間より夜のほうが目立ちやすく感じるかもしれませんが、
子猫にとっては必死のサインです。
精神的な不安が原因の夜泣きは、
「安心できる環境を整える」ことが最大の対策になります。
具体的な方法は次の章でお伝えします。
理由②:お腹が空いた、トイレが汚れている(肉体的理由)
生後1〜2ヶ月の子猫は、消化器官がまだ未発達です。少量しか食べられないのに、
消化が早いため、2〜3時間おきに空腹を感じます。
また、トイレが汚れたまま放置されると、猫はかなりのストレスを感じます。
「ミャーミャー」と鳴いている場合、トイレを確認してみてください。
汚れていればすぐに片づけてあげましょう。
夜泣きの原因が「お腹・トイレ」のどちらかであれば、対応すればすぐ鳴き止むことがほとんどです。
理由③:ケージの環境が寒すぎる、または暑すぎる
生後間もない子猫は、体温調節がまだうまくできません。
ケージの温度が不適切だと、不快感から鳴き続けることがあります。
目安として、生後1ヶ月前後の子猫には28〜30℃前後の暖かい環境が必要です。
特に夜間は室温が下がりやすいので、
湯たんぽ(タオルで包んで低温やけど防止)やペット用ヒーターを活用しましょう。
逆に夏場は蒸れて暑すぎることもあるので、ケージ周辺の通気にも気をつけてください。
ペット禁止物件でも焦らない!夜泣きをピタッと止める緊急対策
原因が分かったところで、実際の対策に移ります。
ここではペット禁止物件に住んでいることを前提に、
「今夜、音を漏らさない」という危機管理の視点で解説します。
ケージ全体を厚手の毛布や遮光カーテンで覆う(暗くして安心させ、防音効果も狙う)

手軽にできる応急処置として、ケージ全体を厚手の毛布で覆う方法がとても有効です。
これには2つの効果があります。
- 安心効果:視界が狭まり、巣穴に近い環境になるため、子猫が落ち着きやすくなります。
- 防音効果:完全な防音にはなりませんが、毛布の厚みが鳴き声を吸収し、外への漏れを軽減できます。
実践する際のポイントは以下のとおりです。
- 厚手のブランケットや古い毛布を用意する(薄いタオルケットでは効果が薄い)
- ケージの四方と上面をしっかり覆う(完全に包む)
- 空気が循環するよう、ケージの下部か一面だけわずかに隙間を残す(布地には通気性がありますが、熱や湿気がこもるのを防ぐため)
- 遮光カーテンが余っていれば、毛布の外側にさらに重ねると防音効果がアップする
※なお、毛布の中が高温になりすぎないよう、様子はこまめに確認してください。
【体験談コラム】「鳴いたら無視」は賃貸では危険?最初は過保護なくらいでOKな理由
猫のしつけ本やネット記事では
「鳴いても無視することが大切」と書かれていることが多いです。
要求に応じ続けると、鳴けば何でも叶うと学習してしまう——という考え方ですね。
それ自体は間違っていないのですが、
ペット禁止の賃貸に住んでいる場合は、この原則がそのままは使えません。
「しつけのためだから」
と夜泣きを放置して近隣トラブルに発展してしまっては、
保護した子猫を手放すことにもなりかねないからです。
そこで、私が試みたのは、真逆の「超過保護作戦」でした。

⬆️この写真はウチで保護した子です。(お昼に撮影したので明るい。昔の写真を引き伸ばしました)
猫風邪ひいて鼻が詰まってたので、心配すぎて超こまめに様子を見に行ってました。
子猫が「ニャ」と少しでも声を出したら、足音を消して即座に駆けつける。
「どうしたの?」「お腹が空いた?」「トイレ?」「寒い?」と、
声に出しながら順番に確認して、問題があればすぐ対応する。
「シュパパパッ」と飛んでいく、という感じです(傍から見たら相当おかしかったと思います)。
その結果、わが家の子猫は家に来てからほとんど夜泣きをしませんでした。
鳴くのは
「トイレを片づけてほしい」
「朝5時だからご飯をくれ」という、明確な用事があるときだけ。
「この人はすぐ来てくれる」という信頼関係ができると、鳴いて呼ぶ必要がなくなるのだと思います。
不安がなくなれば、鳴く理由もなくなるわけです。
ポイントのまとめ
- 最初の1〜2週間は「泣き声に即反応する」でOK
- 鳴く前に先回りしてお世話できると、なお効果的
- 「鳴いたら来る」ではなく、「鳴く前に来る」を目指す
- 信頼関係が安定してきたら、少しずつ様子見する時間を伸ばしていく
保護直後の子猫には
「安心できる人間がいる」と感じてもらうことが最優先です。
しつけはその後でも十分間に合います。
寝る直前にしっかりご飯を食べさせ、おもちゃで遊んで体力を削る
「満腹で疲れた状態」の子猫は、よく眠ります。これは人間の赤ちゃんと同じです。
就寝前の30分で、次の2つをセットで行うと効果的です。
①しっかり遊ぶ
猫じゃらしや小さなボールを使って、10〜15分ほど動き回らせます。
子猫は全力で走り回るので、体力の消耗が早いです。
「疲れたな」と感じてケージに戻るくらいまで遊ばせましょう。
②遊び終わったらすぐご飯
遊んで空腹になったタイミングで食事を与えます。
満腹になった子猫はそのまま眠りにつくことが多く、
夜中に「お腹が空いて鳴く」という状況を防ぎやすくなります。
この「遊び→ご飯→就寝」の流れをルーティンにすると、子猫も体内時計でパターンを覚えていきます。
生後1ヶ月からの簡単なしつけの基本
夜泣き対策と同時に、早めに取り組んでおきたいのが「噛み癖・引っかき癖」の予防です。
噛み癖・引っかき癖がつかないように「人間の手」でおもちゃ代わりに遊ばない
子猫はとても遊び好きで、動くものに反射的に飛びかかります。
手や指を目の前でひらひらさせると、喜んで噛みついてきます。
一見かわいく見えますが、これを繰り返すと「手=噛んでいいもの」と学習してしまいます。
生後2〜3ヶ月は乳歯で噛む力も弱いため「まだ大丈夫」と感じますが、
永久歯が生え揃う頃には本格的に痛い噛み方をするようになります。
防ぐためのルールはシンプルです。
- 遊ぶときは必ず猫じゃらしやボールなどのおもちゃを使う
- 手が噛まれたときは「痛い」と声を出し、その場でおもちゃに切り替える(手を引っ込めると逆に追いかけてくることがある)
- 他の人が来たときも同じルールを守ってもらう
「手で遊ばない」これだけ意識するだけで、噛み癖はかなり予防できます。
まとめ & 次のステップ
夜泣きの原因は、
「不安・空腹・体温」の3つがほとんどです。
それぞれに対応できれば、夜泣きはかなり落ち着きます。
ペット禁止物件での保護においては、鳴き声への即対応と防音の工夫が同時に必要になります。
「最初は過保護でいい」というのは、しつけを諦めているのではなく、
信頼関係を先に作るという順序の話です。焦らず、一つひとつ対応していきましょう。
夜泣きを乗り越えると、保護直後の最大の山場を超えたことになります。お疲れさまでした。
次の第10話では、
外から連れてきてまだ汚れている子猫を、お風呂に入れずに清潔にする正しいケア方法をお伝えします。
生後間もない子猫はシャンプーが体への負担になるため、
正しいやり方を知っておくことがとても大切です。ぜひ続けてお読みください。


